amazarashi「さくら」

3月も終わりが近づいています。
天気が崩れると寒いですが、それでも暖かくなってきました。
ニュースでは、恒例の桜の開花情報が流れています。

つい先日、仕事帰りにスーパーマーケットによった時のことです。
公園の桜の木が、満開の花を咲かせていました。
街灯一つしかない小さな公園でしたが、それが一層桜の美しさを際立たせていました。
でも、晴れやかな気分とはならず、むしろ惨めな気持ちになりました。

私は、その木が桜の木だとは知らなかったのです。
この町に来たのは冬の一歩手前。町はイチョウの紅葉一色でした。
対してその公園の桜の木は、既に葉が落ちていて枯れ木の状態でした。

春を迎えるまでの数か月間、ぼくはその木に一瞥もくれずに幾度となく通り過ぎていました。
そして今年の春。美しい桜の花が咲いて、ようやく私は歩みを止めてその木を眺めたのです。

私は、子供のころから「みにくいアヒルの子」に出てくる大人のアヒルたちが特に嫌いでした。
外見だけで人を判断し、それが美しくなった途端に、周囲からの評価が上がった時に、ころっと態度を変える。
そんな都合の良い大人たちが嫌いでした。

きれいな桜の木を観て、そんなことを思い出しました。
少し恥ずかしくなって、そそくさとその場を去りました。

・・・・

前置きが長くなりました。

amazarashiのお時間です。

今回紹介するのは、『さくら』です。

この曲は、2011年発売のミニアルバム「アノミー」に収録されています。
まだメジャーデビュー間もない頃の一曲、近年の曲にはあまり見られなくなった一種の焦燥感や愁哀が表れています。

春は、出会いも多いが別れも多い季節です。この時期を歌う曲は、どの歌手でもほんの少しの悲しみを秘めています。
この曲も例外ではなく、目まぐるしく過ぎ去る時間の中で唐突に眼前に現れる「桜」を見た時の「あぁ、もう春なのか」と
取り残されたような気持ちを表現しています。

今年も、春がやってきました。桜は満開です。

amazarashiの『さくら』でした。

それでは。

Follow me!