クライ・マッチョ

※一部ネタバレ等存在します。お気を付けください。

今日は、本日より上映開始の映画『クライ・マッチョ』を観に行きました。

クリントイーストウッド氏が監督・主演を務めた作品です。

クリントイーストウッド氏といえば、『ダーティハリー』シリーズをはじめとした多くの名作の

主演を演じ、監督としても『許さざる者』を作ったハリウッドの大御所です。

その御年もなんと91歳。本作は彼の監督業50周年の記念作でもあります。

 

ぼく個人的にも好きな俳優さんだったので、本作のクライマッチョも楽しみでした。

簡単なあらすじは、以下のようなものです。

かつての栄光を失った元ロデオスターの老人が、元雇い主であった牧場の

大地主から、彼の息子をメキシコからテキサスへと連れてくるように頼まれました。

そして、メキシコで出会った彼の13歳の息子は、人を信用できず、非行に明け暮れる状態でした。

メキシコからテキサスへの帰り道、そんな少年に対して老人が教えたこととは・・・?

 

 以下はネタバレ要素があります。 

 

まずは、映画を観る前の印象から。 

タイトルの『クライ・マッチョ(泣いたマッチョ)』、そしてテキサス・メキシコという

西部劇を匂わせる舞台。僕のは、「栄華とどん底を経験した老人が、その豊富な人生経験を基に

非行の一途をたどる未来ある少年を厳しくも強く導くハードボイルド物」だと予想していました。

ダーティハリーなど、まさにクリントイーストウッド氏の代名詞ともいえる西部劇チックで、ハードボイルドな

作品だと期待していました。

しかし、実際はそういった描写はなく、老人と少年の口喧嘩のシーンこそあれど、特に彼を導くといったことは

クローズアップされていませんでした。そもそも、その少年自体、端から「テキサスに行きたい」と考えてるようで

物語の途中で「やっぱりいい」となってはすぐに機嫌を直すといった感じで、少年自身の葛藤の描写も弱かったです。

また、クリントイーストウッド作品でおなじみのアクション要素は、御年91歳で無理があるので、ないのはいいですが

終盤の警察とのやり取りなど、逃走劇においてもあえて入れる必要のないシーンが多かった印象です。

少年との別れ際もなんだか不完全燃焼のようで、結局少年が、彼の父親である牧場主とどのようになったかは一切なしです。

まぁ。それは主人公である老人には関係のないことですが、劇中でたびたび少年と彼の父親の関係や、父親の思惑が

描かれていただけに、「え、これで終わり!?」となってしまいました。

そして、老人は、逃走劇の途中で子にになった未亡人の女性のもとにもどり幸せに暮らすというオチです。

 

このお話は、原作となった小説があるので、それを読んでいない以上、勝手に物語の大筋を予想するのは

いただけませんが、それでも、映画の売り文句はまさに「"男"とは何か」といった風なものでしたので

本作は盛り上がりに欠けて地味といった印象でした。

「かつてはマッチョだった老人が、少年を教え導くハードボイルドなお話」というよりも、

「仕事中に人生最後の安らぎの場を見つけた老人のお話」という感じです。

まぁ、これはクリントイーストウッド氏が「俺は過大評価された男だ」と劇中でも語ったように、

91年もハリウッドの前線に立って活躍し、ワルでハードボイルドなイーストウッド氏というイメージを

自己批判したようにも捉えることができます。

それでも、脚本そのものがあまりいい出来ではなかったです・・・。

終盤の駆け足感や老人と少年との衝突・和解、そして少年自身の成長がまるで感じられなかったのが残念です。

 

僕がもっと年を取って見直すと、何か共感できることがあるのかもしれませんね。

クリントイーストウッド氏の「クライ・マッチョ」でした。

それでは。

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