菊池寛「恩讐の彼方に」

先日、「仇討ち」というテーマの絵を描きました。

描いたのは女性キャラだったが、モデルとしてとある男の物語がありました。

それが、今回紹介するお話。

 

菊池寛の「恩讐(おんしゅう)の彼方に」です。

まず、作者の菊池寛の説明から(必要ないかもしれませんが・・・)。

菊池寛は、大正から昭和にかけて活躍した小説家です。

代表作として、「形」、「父帰る」、「真珠夫人」、「屋上の狂人」などなど・・・

「形」や「父帰る」は、国語の教科書にも用いられたことのある名作ですね。

彼は時代劇物の大衆小説家として成功しただけでなく、文学界の盛り上げにも大きく貢献しました。

今なお存在する大手出版社『文藝春秋』を起こし、実業家として活動したほか

毎年話題になる「芥川賞」「直木賞」の創設者でもあります。

近代の日本文学に、なくてはならない存在となりました。

 

そんな彼の代表作のひとつである「恩讐の彼方に」。

彼の作品の中でも特に好きな作品です。

・・・とはいっても、一般的に「恩讐の彼方に」と言われるのは

「恩讐の彼方に」と「敵討以上」の2つの物語を合体させた「青洞門物語」のことを指します。

今回もそちらのほうを・・・

舞台は江戸時代後期。物語の主人公はお家断絶となった旗本の息子、中川実之助。

彼は、自身のお家断絶の原因となった男を討つために全国を練り歩いていました。

その男は、市九郎。実之助の父である中川三郎兵衛に仕えていました。

しかし、市九郎は三郎兵衛の妾であるお弓と密通。

それを知って激昂した三郎兵衛を誤って殺してしまいます。

その後、市九郎とお弓は失踪。実之助の家はお家断絶となるわけです。

そんな、いわば「敵(かたき)」である市九郎を、ついに実之助は見つけます。

しかし、そこにいたのは長年の青洞門の掘削作業で盲目となった了海という僧でした。

なぜ、市九郎は出家して掘削作業をするようになったのか・・・。

そして、実之助は、敵討ちを果たすことができるのか・・・。

その答えは、是非お話を読んでみて確かめてください。

 

「恩讐の彼方」の向かう先は何なのか。

菊池寛の「恩讐の彼方に」でした。

それでは。

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